Neutral football

現実の殻を破る。フットボールと社会をつなぐ

所属より、参加

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先日、食事の席で指導者仲間から聞いた話なのですが
彼のクラブを辞めた子のお母さんに、その後会った時
「サッカー続けてますか?」と聞いたら
「続けてます!家の前で」とお母さんが答えたと。
どこかに所属してなくても「サッカー続けてる」って言えるお母さん、最高ですよね。
こんな風に言ってもらえるお母さんを持つその子も、幸せだろうな。

日本人はどうしても「所属」に基準を置きたがってしまいがち。
サッカーに限らず、他スポーツでも学校でも塾でもなんでも
「どこどこに入っている」
「どこどこに通っている」
どこに所属してるか。そこに価値を見出したがる。
そしてそれはだんだん帰属意識に発展し、さらにいけば依存となる。
そしていずれ、自分が依存している場所に適合しない他者を「変」と貶め、疎外していくようになる。意識的にも、無意識にでも。

移籍した子を「裏切り者」扱いしたりとか、ジュニア年代でも普通にあるからね。
それも、大人達がそれをこぞって言う。
「お前はうちの選手なんだから」と、大人側の所属概念を持ち出して子どもに帰属を強要し、遊びや家の用事、旅行などで試合や練習を休むことを許さなかったりとかもある。

以前、僕がフットボールエッジのコラムで「移籍なんか自由にさせればいいじゃないか」と意義を唱えたところ、それはもう、各地域からあらゆるバッシングを受けました。大炎上した。
「会社と同じ。自分の都合で辞めるなんて勝手だ」とか
「自分が辞めたらチームに迷惑をかけることを分からせないといけない」とか。
ジュニア年代に指導者として関わる大人が、こういうことを平気で言ってくる。言ってくるってことは思っているわけで、普段、自身のチームで子ども達にそう言ってるわけですよね。子どもにとったらもう、ほぼ地獄でしょこりゃ。

 

【少年サッカー移籍問題2】子どもが「移籍したい」と言うのは、そのチームに魅力がないということ【久保田コラム】 | FootballEDGE


「所属」「帰属」はもう古い。
それが悪い方向に向かえば「依存」になり、いずれは「強要」にもなる。
うちのクラブにも、うちだけでサッカーをしているわけではなく、地域の少年団などに「所属」している子が数名いますが
週末に試合があるとして、子どもはうちで出たいのに「もう一つのチームの監督からそれを許してもらえないから、仕方なくうちの試合は休みます」みたいなの、よくある。
そんなの子どもが決めればいいだけの話。反対に、うちじゃなくあっちで出たいと子どもが言うのならそうすればいいし、それに対しうちはそれを許さないとか、そんなことは絶対しないし言わない。そんなダサい人間ではないし、ダサいクラブでもない。

自分の行きたいところへ行く。それが週ごとに変わったっていい。
せめてジュニア年代では「所属」の概念を変えていかないと、サッカーに限らず、スポーツは文化として根付かないと思います。

自分に合う、いろんなチームでサッカーすればいいし
サッカーだけじゃなく、他のスポーツもやったほうがいい。
でも今のままでは「所属」がそれの邪魔をする。

所属よりも参加。これからは、絶対にコレです。

冒頭で紹介した、家の前でサッカーしている子
きっと義務感もストレスもなく、今は自分のペースで、家の前でボールを蹴り、触り、自分の頭の中でたくさん妄想をしながら、楽しくサッカーをしてるんだろう。
案外、こういう子が将来、規格外のとんでもない選手になるんです。

 

こんな記事もあります。タイムリーすぎるので、参考までに。

mirai.doda.jp