Daisuke Kubota 〜 Neutral football

フットボールと社会をつなぐ。現実の殻を破る。

平凡な自由

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『 楽しさに満ちていた学校が急に色あせて見え始める。
それでいいんだ。そのうち担任がくだらん凡人に見えてくる。それはもっとすばらしいことだ。君たちの人生から学校で習ったことを全部取り去ると、そこに残るのが君たちの人格と教養だ。君はいま、それを見に出かけるのだ 』
(平凡な自由)

先日、有坂さんの教え子、池川くんという青年に会った。イマイジーニョも呼んで3人で渋谷で飲みまくったけど、時間があっという間に過ぎるほどに楽しい時間だった。

高校の卒業式、答辞の中で教育委員会にメンチを切り、コスタリカなどを遊学して、沖縄の運動にも参加し行っているという。
実際会ってみたらやっぱり、良い意味で心が軽くてニュートラル、リアルリベラルなカッコいい男だった。

その日
「この本こそ、久保田さんに読んでほしいと思って」と池川くんがプレゼントしてくれたのがこの本。

「平凡な自由」樋渡直哉

教員生活で一度も教科書を使わなかったという、樋渡直哉先生の著作。

今までずっとうまく言葉にできなかった自分の中の感性や矛盾を、言語化してくれている本に初めて出会った。
もっと早くこの本に出会っていればよかった、、と思わずにはいられない。

昔を思い出せば、樋渡先生ほどではないが、僕らの時代にはこんな先生はたくさんいた。今の日本の教育現場ではきっと変人扱いされ、淘汰されてしまうだろう。

いつも必ず、僕ら生徒の側に立ってくれる人。
校則よりも、管理職の目よりも、指導要領よりも教育委員会よりも、まず僕らの側に立って、いざという時は必ず守ってくれた先生がいた。
頭髪制限などは憲法違反。こんな校則守る必要ない、と言ってくれた先生もいた。

この夏の間、この本を何回も読み直しながら、本当の自由とはどういうものかをもう一度、自分の中で見つめ返そうと思う。

これ以上、この本の内容や感想をうまく書くボキャブラリーが僕にはないので、いくつか抜粋して紹介します。

池川くん、ありがとう!また近いうち必ず。

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このクラスでも僕は、信念に従ってリーダーづくりも班づくりもしなかった。上からのリーダー養成にはなぜか本能的に身の毛がよだつのだ。

とりたてて誰かが目立つわけではないが、皆が一人ひとり際立っている。制服が邪魔だ。
僕はこんな集団が気に入っている。監督のいないラグビー神戸製鋼、指揮者のいないオルフェウス管弦楽団、担任のいない学級。

学級がホームルームと呼ばれるのなら、そこは誰もが安心してくつろげる場であればよい。授業でたとえ神経が切れるほど緊張し疲れようと、自治活動でうんざりするまで担当教師と言い争おうと、クラブで人間関係が崩れ泣きたくなろうと、学級だけはホッとして笑える場にしておきたい。

ロングホームルームはただ一つ生徒が自治的に自由に使える時間だ。だから教師抜きで、できれば追い出して、悪い相談をしてもらいたい。