この世界の片隅に
映画『この世界の片隅に』を観てきました。
木曜日、雪で練習が中止になり、急に時間ができた。ずっと気になっていたけれど時間がなくてなかなか観にいけてなかったこの映画を観に行こう、とすぐに決めた。
胸がいっぱいになった。なかなか席から立てなくて、家に帰る前に本屋行って原作(漫画)を買って一気に読んで、そして翌日、練習前にまた改めて2回目を観に行ってきた。
映画 → 原作 → 映画
このサイクルで映画を2回見ると、同じ映画なのにまた違う見方ができ、違う感動を味わい、新たな発見が必ずある。
『 君の名は。』でもそうだった。
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さて『 この世界の片隅に 』
自分が今まで観てきた中でNo.1の映画は『Life is beautiful』だったけど、でも『この世界の片隅に』が、それを塗り替ました。それくらい、この映画は素晴らしいです。
僕のそばの席で見ていた初老の男性も、ハンカチ片手にズルズル泣いていた。
いろんな人に観て欲しいのでネタバレ的なことはここでは書かないけれど
この世界で普通に生きていくこと、自分の居場所があること、あなたはここにいていいんだよ、って言ってくれる人がいることこそが幸せそのものなんだということを、悲しみの中でも明るく気丈に、そして普通に生きようとする「すずさん」が教えてくれる。
笑えるシーンもたくさんあるし、戦時中の話だからって重苦しく考えないで、是非皆さん気軽に観に行って欲しい。戦争映画のようで、戦争映画ではないし。
気軽に観に行って、気軽には帰って来れないことは間違いないけど…
本当に、胸に沁みます。
僕と関わりのある全ての人達に、本気で薦めたくなる至極の作品です。
そして主人公・すずさんの声を演じた能年玲奈さん(あえてこう呼ぶ)が、とにかくいい。すずさんそのもの。やっぱり彼女は天才だった。
そんな彼女から本名を奪い、活躍する場所を奪い、圧力をかけこの映画のことをTVでは全スルーさせている芸能界の汚い大人達にギャフンと言わせるためにも、そして彼女がこの映画をきっかけにまたスポットライトを浴びれるように。頼むからみんな観に行って!
「金なら俺が出す。だからお願い、観に行ってくれ」
って言って周りに薦めてる人が多いらしい(笑)この気持ち、ものすごくわかる。僕も本当にそう思う。
ホントに金なら出すからさ、だからこの映画だけは、本当に絶対観に行ってほしい。
冒頭、小銭を握りしめて、お兄ちゃんと妹に何をお土産で買って帰ろうか…って嬉しそうに想像してるすずさんの姿がもう、本当に愛おしくて。
始まって数分で、この主人公が悲しい思いをするストーリーじゃありませんように、と心から願った。それくらい、すずさんにあっという間に感情移入できた。
映画を思い出すだけで、今すぐ、すずさんを抱きしめたい気分になってしまう。この気持ち、観た人なら絶対わかってくれると思う。
胸がいっぱいになること、必ず保証します。
この幸せそうな顏。普通の日常の尊さ。あぁ、既にすずロス状態。
とにかく
これくらいでしかこの作品の良さを表現できない自分の語彙力のなさを恨むしかないけれど…
これだけは言える。ずっとずっと大切にしたい、素晴らしい作品に出会えて今はとても幸せな気持ちになっています。
舞台となった広島の地で、3回目を観たい。作品に登場した実際の風景や建物がいくつも残っているらしいし。もちろん、原爆ドームも。
そして広島には、とても会いたい人がいるし。
次回のコラムではネタバレも含みながら、この作品を自分なりに少しだけ考察してみたいと思います。